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Dark Brotherhood(闇の一党)は、神秘と影のとばりに隠された暗殺者たちのギルドである。
殺人という非合法な手段を使った仕事は、彼らへの畏怖と尊敬によりほとんどが黙認されている。
そもそもはMephalaを信仰する宗教的殺人結社Morag Tongの一分派であったが、やがて袂を分かち互いに憎み合うライバル関係となった。
信仰と殺人の正当性に重きを置くMorag Tongに比べるとビジネス重視だが、
死と混沌の神たるSithisと、その妻とされるNight Motherを崇拝する宗教的な側面も持つ。
第2紀300年代にMorag Tongの一分派として発生し、そう時を置かず袂を分かつ。
分裂の理由については(ゲーム内において)未だ学者の意見が分かれるところであり、はっきりしていない。
第3紀421年、Greywyn Belnwythを首魁とするCrimson Scarsの乱勃発。
第3紀427年(TES3:Morrowindの時代)、Barenziah女王やNerevarineの暗殺計画に暗躍。またMorag Tongとの抗争が激化し、Morrowind地域のDark Brotherhoodは壊滅する。
第3紀433年(TES4:Oblivionの時代)、Mathieu Bellamontが起こした事件によりBlack HandとCyrodiilのギルドメンバーをほぼ全員失うが、直後新しいListenerを迎え組織は存続した。
Cicero(シセロ)の日記によれば、第4紀188年はギルドにとって悲嘆の年であった。
Sun's Height(南中の月:7月)にWayrestの聖域が破壊される。
そしてLast Seed(収穫の月:8月)には既に残すところ3つであった拠点のうちElsweyrのCorintheの聖域が閉鎖、
Sun's Dusk(黄昏の月:11月)にBravilの幸運の老女像が破壊され、同月ListenerであったAlisanne Dupre(アリサンヌ・デュプレ)が壮絶な死を遂げた。
TES5:Skyrimの時代では、それ以降12年にわたってListenerの不在が続いている。
Dark Brotherhoodは本来
により構成されていた。
黒い手の紋章はDark Brotherhoodの象徴である。これになぞらえListenerを親指、Speakerをその他の指に見立てBlack Handと呼ぶ。
(加えて、Silencerを"爪"または"鉤爪"と呼ぶこともあるが、彼らはあくまでSpeaker直属の部下でありBlack Handの構成員ではない)
Black HandはDark Brotherhoodの幹部組織であり、一般構成員には誰がBlack Handのメンバーか知らされることがなく、それは絶対の秘密であった。
TES5:Skyrim開始時点で、機能している聖域はTamriel全土でSkyrimのFalkreath(ファルクリース)ただひとつである。
リーダーのAstrid(アストリッド)はListenerなきDark Brotherhoodにおいて自らのファミリーを生き延びさせるために、
独自に噂を調べ(つまり、Night Motherの介入なしに)Black Sacrament実行者と直接コンタクトを取り、暗殺を行なっている。
また、Astridの組織ではSithis、Night Motherの崇敬や五つの教義の遵守よりも、聖域とファミリーの維持が優先される。
人物名 | 補足 |
Astrid (アストリッド) | 女性リーダー。我が強いが、そのお陰でDark Brotherhoodが存続しているとも言える。 |
Nazir (ナジル) | Alik'r(Hammerfellの一地方)出身のアサシン。Redguard。 |
Arnbjorn (アーンビョルン) | ウェアウルフ。Astridの夫で鍛冶師でもある。 |
Babette (バベット) | 錬金術に精通したヴァンパイアの少女。300歳。 |
Gabriella (ガブリエラ) | ダンマーの女魔術師。やや不思議ちゃん気味。 |
Festus Krex (フェスタス・クレックス) | 暗殺破壊魔法の達人、気難しき老魔術師。実はGourmet(美食家)の大ファンで、彼の話になるとミーハーな一面を見せる。 |
Veezara (ヴィーザラ) | Shadowscale(Black Marshのエリート暗殺者)として生まれ育ったアルゴニアンの男性。Astridの忠実な部下。 |
その他の構成員に、Astridの持ち馬となったShadowmere、Spectral Assassin、ペットの蜘蛛。
不滅の霊魂ではあるが神ではないNight Motherがこの世と接点を保ち、
Listenerに自らの声を伝えるための触媒として、彼女がかつて人であった頃の肉体が必要だとギルドでは考えられている。
Bravilの幸運の老女像地下の墓所は外界から遮断され、彼女の遺骸は良好に保たれていたが
墓所が破壊された今となっては遺骸を保全し風化から守る者が必要となった。
Cicero(シセロ)の日記によれば、古い時代のDark BrotherhoodにはKeeperが存在していたのだという。
Bravilの墓所破壊を受けてKeeper(守りし者)に選ばれたBruma聖域出身のImperial男性。
道化師の衣装を纏い、言動も少しおかしい男だが、もとはごく普通の暗殺者であった。
Cyrodiilの動乱に巻き込まれ、仲間が一人また一人と死んでいく絶望的な状況の中
どんなに望んでも自らがListenerたりえない苦しみと焦りが災いしてか、
Keeperとして刃を捨てる前の最後の仕事で殺害した道化師の幻覚に苛まれ、徐々に狂気に呑まれていく。
Cheydinhalの聖域がついにCicero一人になってしまったため、彼は比較的安全なFalkreathの聖域を頼りNight Motherの棺と共にCyrodiilを脱出する。
Night Motherを護るためと、新たなListenerを探すため。全てはDark Brotherhood存続のための決断であった。
この詳細はCiceroの部屋に置かれた日記に克明に記されている。
Sithisの本質については諸説あり謎が多いのだが
Dark Brotherhoodの守護神であり、ごく古い神で死と虚無(あるいは混沌)を司るというのは大方の意見の合致するところである。
崇拝者に伝わるところによれば、Sithisは天地創造以前に存在した大いなる暗黒の虚無そのものであると言われる。
原初の二柱のうち変化の神Padomay(パドメイ)と同一視されることもある。
初登場はTES2:Daggerfall。
Night MotherとはそもそもMorag TongとDark Brotherhoodにおける指導者に贈られた称号であった。
TES3:Morrowindにおいては"生身の"Night Motherを目にすることができるが、Sithisの妻たる霊体のNight Motherとは別人である。
我々が普段「Night Mother」と呼ぶ時の、あの女性の霊の話に戻ろう。
伝えられるところによればNight MotherはSithisの妻で、間に5人の子(Listenerと4人のSpeakerに符合する)をもうけたが、Sithisへの最初の生贄としてすべて短剣で一突きにし*1、
その血肉と魂をSithisに捧げたのだという。
Night Motherはダンマーであったと言われ、実際TES4:Oblivionにおいて出現したNight Motherの霊体はダークエルフの姿をしていた。
書籍"Fire and Darkness"では、彼女はDaedra LordのMephalaであるとされ、
"Sacred Witness"と題された書籍においては、盗賊ギルドのメンバーであったと記されている。
あるいは有名な"2920"シリーズを紐解けば、Dark Brotherhoodが第2紀に分派した団体であるためにMorag Tongの幹部だったとみなされている。
また、Night Motherは第2紀の人物であると考えられているが*2、
Bravilの幸運の老女像のモデルは第1紀を生きた女性である*3。
これは両者が別人であることを示唆している。
いずれにせよNight Motherが何者であるかは謎に包まれたままである。
TES5:Skyrimの世界にはTES4:Oblivionの時代にあった五つの教義が記された本は現存しておらず、
古びて読むことも出来なくなった訓示の額が聖域にかけられているのみである。
ひとつ。汝、Night Motherに不敬を働くべからず。破りし者、すなわちSithisの怒りを買わん。
ひとつ。汝、我らの存在、我らの秘密を漏らすべからず。破りし者、すなわちSithisの怒りを買わん。
ひとつ。汝、背くことなかれ。上よりの密命拒むべからず。破りし者、すなわちSithisの怒りを買わん。
ひとつ。汝、兄弟の財産、これを偸盗するべからず。破りし者、すなわちSithisの怒りを買わん。
ひとつ。汝、兄弟の生命、これを手にかけるべからず。破りし者、すなわちSithisの怒りを買わん。
http://www.uesp.net/wiki/Lore:The_Five_Tenets
憎き敵の死を願う儀式。一般市民がDark Brotherhoodにコンタクトを取るための唯一の方法である。
本物の人骨、頭骨、心臓と肉で生贄のひとがたを作り、Nightshade(ベラドンナ)の花弁で擦った短剣で繰り返し刺しながら、Night Motherへの嘆願の呪句を囁くというもの。
儀式次第は"A Kiss SweetMother"(キス、甘い母)に記され、入手難易度は不明だが一般に手に入れられる。
アルゴニアンの祖国、Black Marshでは影座の下に生まれたアルゴニアンの卵はDark Brotherhoodの管理下に置かれ、
孵化すると同時に暗殺術の秘密訓練を施され、成人までアルゴニア王国に尽くすために生き、成人するとDark Brotherhoodの正式メンバーとして受け入れられる。
ShadowscalesとDark Brotherhoodの違いは、主からの命令を拒否した場合と仲間を殺害した場合にあらわれる。
Dark Brotherhoodメンバーが五教義を破った場合、Sithisの憤怒の顕現たるWrath of Sithisに打ち勝てば
ギルドに戻ることが出来る(Skyrimの聖域ではこの伝統はなぜか失われているが、かつてはそうであった)が、
Shadowscalesでは同胞殺しと命令拒否は決して赦されることはなく、破った者は裏切り者として必ず処刑されなければならない。
http://www.uesp.net/wiki/Lore:Dark_Brotherhood
http://www.uesp.net/wiki/Lore:Sithis
http://www.uesp.net/wiki/Lore:Night_Mother
http://www.uesp.net/wiki/Lore:Shadowscales