注意1: この記事はOblivionのロード順変更ツールBOSSの記事を参考にし、一部を引用しています。
BOSS - Better Oblivion Sorting Software for Skyrim(以後BOSS)とはSkyrim、Oblivion/Nehrim、そしてFallout 3/New Vegasのロード順を調整し、有害な競合を回避する為のワンクリックで動作するプログラムです。
目次
masterlistに登録されていないMODはロード順の並び替えはされず、並び替えられたMODの最後に配置されます。そうしたMODはNMMやWrye Bashを使い手動で適切な場所に移動する必要があります。
タブ | 設定 | 解説 |
General | Default Game | 「Autodetect」以外にセットされた場合、仮にそのゲームがインストールされていないとRun OptionsでUpdate Masterlist Onlyを選択していない限り「Autodetect」に設定が戻ります。Update Masterlist Onlyはそのまま実行されます。 |
Language | GUI及びログの並び替えに関わらない部分の言語を変更します。日本語はまだありません。デバッグログ及びマスターリスト内のメッセージ類はごく少数を除き英語のままです。 | |
Check for BOSS updates on startup | 起動時にBOSS本体のアップデートがあるかどうか確認をします。アップデートがあればダイアログを表示します。 | |
Use User Rules Editor | BOSS User Rule Managerを使用する/しないを選択します。 | |
Close the GUI after running BOSS | 並べ替えを完了した際にBOSSを自動で終了する/しないを選択します。 | |
Internet | Proxy Hostname | インターネットへの接続にプロキシを使用する場合、ここにそのホスト名を指定します。 |
Proxy Port Number | インターネットへの接続にプロキシを使用する場合、ここにそのポート番号を指定します。 | |
Proxy Username | インターネットへの接続に認証が必要なプロキシを使用する場合、ここにそのユーザー名(ID)を指定します。 | |
Proxy Password | インターネットへの接続に認証が必要なプロキシを使用する場合、ここにそのパスワードを指定します。 | |
Debugging | Debug Outout Verbosity | デバッグ出力の程度を選択します。値が増加するにつれ冗長になり、"Standard (0)"のときは警告とエラーメッセージのみが表示されます。 |
Include Source Code References | デバッグ出力にソースコードの参照を追加します。 | |
Log Debug Output | デバッグ出力を"BOSSDebugLog.txt"というテキストファイルで出力します。 |
BOSSでは上記の通りBOSS GUI.exeを起動してmasterlistをオンラインアップデートすることができますが、masterlistを直接編集する場合、masterlistをアップデートするとこれらの編集が取り除かれる問題があります。未登録のMODのソートや登録済でもソート順を変更したい場合*1の為に個人用のルール定義ができるようになっています。
以下の項目はBOSS\BOSS User Rules ReadMe.htmlの翻訳になります。
UserlistはMODのソート順を整えたりBOSSがログに吐き出すMODのメッセージを編集する、カスタムルールを定義するファイルです。ファイルは「BOSS/(ゲームタイトル名)/」フォルダにuserlist.txtとして存在します。なければこの名前のテキストファイルを作成してください。エクスプローラのフォルダオプションで「登録されている拡張子は表示しない」にチェックされている場合は間違って"userlist.txt"と作成して"userlist.txt.txt"とならないようにしてください。
userlist.txtはメモ帳などの基本的なテキストエディタで開くことができ、このファイル内にルール定義を書き込んでいくことになります。変更できるルールは以下の2点です。
ユーザールールの適切な理解を得るために後述のルール定義構文部を読むことが強く推奨されますが、いくつかの簡単なルールの為のクィックスタートガイドを用意しました。
masterlist未登録のMODを他のMODの後ろに並べる場合
ADD: <RULE MOD> AFTER: <SORT MOD>
他のMODの前に並べる場合
ADD: <RULE MOD> BEFORE: <SORT MOD>
RULE MOD は追加したいMODで、SORT MOD は RULE MOD を配置する基準となるMODです。RULE MOD は正しくDataフォルダーにインストールされていなければなりません。また、「ゲームのマスター.esm」よりも前にMODを並べることはできません。
例)
注意:1.7は構文の末尾(下の例だとespの後)にスペースが混入していると正しく認識されなくなっています。
ADD: Mod1.esp AFTER: AFK_Weye.esp ADD: Mod2.esp BEFORE: AFK_Weye.esp
上記の記述を適用すると
... Mod2.esp AFK_Weye.esp Mod1.esp ...
masterlist登録済のMODを他のMODの後ろに並べる場合
OVERRIDE: <RULE MOD> AFTER: <SORT MOD>
他のMODの前に並べる場合
OVERRIDE: <RULE MOD> BEFORE: <SORT MOD>
RULE MOD は並べ替えたいMODで、SORT MOD は RULE MOD を配置する基準となるMODです。RULE MOD は正しくDataフォルダーにインストールされていなければなりません。また、「ゲームのマスター.esm」よりも前にMODを並べることはできませんし「ゲームのマスター.esm」を後方に並べ替えることもできません。MODはmasterlistで与えられている場所からあなたが指定する場所に移され、ソートされるでしょう。
例)
OVERRIDE: bgBalancingEVCore.esp AFTER: Unofficial Skyrim Patch.esp
上記の記述を適用すると
... Unofficial Skyrim Patch.esp bgBalancingEVCore.esp ...
BOSSlogに表示されるメッセージを追加する場合
FOR: <RULE MOD> APPEND: <MESSAGE OBJECT>
BOSSlogに表示されるメッセージを置き換える場合
FOR: <RULE MOD> REPLACE: <MESSAGE OBJECT>
RULE MOD はメッセージを編集したいMODで、このMODは正しくDataフォルダーにインストールされていなければなりません。MESSAGE OBJECT は追加しようとするBOSSlogメッセージ形式のメッセージです。BOSSlogメッセージ形式になじみがなければ後述するBOSSメッセージ形式を参照してください。
例)
FOR: Unofficial Skyrim Patch.esp REPLACE: ? Overrided! FOR: bgMagicEV.esp.esp APPEND: % {{BASH:Names,Delev,Relev}}
上記の記述を適用した場合のBOSSlogの記述
... Unofficial Skyrim Patch.esp Note: Overrided! ... bgMagicEV.esp.esp Bashed Patch tag suggestion: {{BASH:Names,Delev,Relev}} ...
ユーザールールには、適用されるために従わなければならない構造と構文があります。以下の情報はこの構造と構文に関する詳細です。
すべてのルールはルール行から始まります。構造は以下のようなものです。
<RULE KEYWORD>: <RULE OBJECT>
RULE KEYWORD は以下の3つのうちのひとつです。
RULE OBJECT はルールが適用されるMODかグループです。RULE KEYWORD がFORであれば RULE OBJECT はMOD以外に有り得ません。RULE OBJECT がMODであればDataフォルダーに正しくインストールしなければなりません。
グループを定義している場合、masterlistで使われているグループ名である必要があります。たとえば、参照したいグループのMODがSupreme Magickaから始まっているのであれば RULE OBJECT は Supreme Magicka になります。ただし、常に最初に読み込まれなければならないESMsグループに関しては並び替えはできません。
ルール行の RULE KEYWORD がADDまたはOVERRIDEであった場合、ソート行を含める必要があります。構造は以下のようなものです。
<SORT KEYWORD>: <SORT OBJECT>
SORT KEYWORDは以下のうちのひとつです。
SORT KEYWORD が BEFORE または AFTER のとき、 SORT OBJECT は RULE OBJECT が何なのかによって変わります。RULE OBJECT がMODであれば、SORT OBJECT はMODであるし、逆もまた然り。MODはMODを参照してソートしなければなりませんし、グループもグループを参照しなければなりません。また、「ESMs」が分類する前に、あなたは、あなたの「ゲームのマスター.esm」を分類できず、それの前に他のMODを割り当てることも、グループを分類することもできません。
SORT KEYWORD が TOP または BOTTOM を使っているとき、ソートオブジェクトはそのルールのMODを挿入した グループ になります。あなたいかなるグループにも、MODへのMODにも挿入することもできませんし、 ESM グループのトップに何かを挿入することもできません。
SORT OBJECT がMODであればDataフォルダーに正しくインストールしなければなりません。また RULE KEYWORD がFORのルールにはソート行を含めてはなりません。
ルール行の RULE KEYWORD がFORであった場合、メッセージ行を最低1行は含める必要があります。構造は以下のようなものです。
<MESSAGE KEYWORD>: <MESSAGE OBJECT>
MESSAGE KEYWORD は以下のうちのひとつです。
MESSAGE OBJECT は MESSAGE OBJECT で定義されたMODに付加するシンボルコード付きの完全なメッセージです。メッセージをグループに加えることはできません。
ひとつのルール行に対して複数のメッセージ行を追加できます。複数のメッセージをMODに新規に追加したり、既存の複数のメッセージを新しいセットで上書きできます。また、ADDおよびOVERRIDEの RULE KEYWORD もメッセージ行を含むことができます。
ADD: MyModToAdd.esp AFTER: LoadAfterThis.esm APPEND: ? Adding a general comment. APPEND: $ Incompatible with OOO! OVERRIDE: MyModToOverride.esp BEFORE: LoadBeforeThis.esp OVERRIDE: L.A.M.E. BEFORE: Supreme Magicka FOR: bgBalancingEVOptionalNPCDiversity, Vanilla.esp REPLACE: ? This is a replacement message. APPEND: % {{BASH:NpcFaces,NoMerge}}
上記を適用すると以下のようになります。
... LoadAfterThis.esm MyModToAdd.esp ? Adding a general comment. $ Incompatible with OOO! ... MyModToOverride.esp LoadBeforeThis.esp ... bgMagicEV.esp % {{BASH:Names,Delev,Relev}} if you are running more than one magic overhaul and want to use LAME spell names. ? Move Supreme Magica after LAME if you want Supreme Magica spell stats. bgMagicEV Vwalk.esp % {{BASH:Actors.Anims,NoMerge}} ... SupremeMagicka.esp % {{BASH:Names,Graphics}} SM Ancestral Guardian.esp ... bgBalancingEVOptionalNPCDiversity, Vanilla.esp ? This is a replacement message. % {{BASH:NpcFaces,NoMerge}} ...
※ 三段目のOVERRIDEルールにより、L.A.M.E.グループに属するインストール済MODがSupreme MagickaグループのMODの前に移動します。
BOSSが動作するとき、「BOSS/(ゲームタイトル名)/」にuserlist.txtが存在し、その中にひとつでもルールが書かれていればBOSSはまず構文をチェックし、正しい構文であればそれらを適用し、問題があればその構文はスキップされます。userlistの適用、不適用を問わずその結果は、BOSS\BOSSlog.htmlの先頭付近、Userlist Messagesセクションで表示されます。不適用の場合は詳細なエラーメッセージが出力されるので原因解決の参考になるでしょう。
ルールが正しく適用された場合、そのルールの内容によって一つ以上のメッセージを出力します:
"Mod/Group Name" sorted before/after "Mod/Group Name".
"Message" appended to/replaced messages attached to "Mod Name".
ルールに構文エラーまたはすでにmasterlistに存在するMODを改めて追加するなどした場合、エラーの種類に応じて一つまたはそれ以上のエラーメッセージを出力します。
"Mod Name" is already in the masterlist. Rule skipped.
The rule beginning "First Line Of Rule" has been skipped as it has the following problem(s)
各々の構文エラーのエラーメッセージは以下の通りです。
"Mod Name" is not installed.
It references a mod and a group.
It includes a sort line in a rule with a FOR rule keyword.
It tries to add a group.
It tries to attach a message to a group.
It tries to sort the group "ESMs".
It tries to sort a group before the group "ESMs".
It tries to sort the master .ESM file.
It tries to sort a mod before the master .ESM file.
ルールの適用がmasterlist.txtまたはuserlist.txtを変更することはありません。つまり、適用の取り消しを行いたければuserlist.txtから取り消したい部分を削除し、BOSSを再度実行する必要があります。
ルール定義構文の節でルール定義の規則原則についての大半は示しましたが、以下に更なる一般的な注意事項(ものによっては明白ではないものもあります)を示します。
ADD: LoadBeforeThis.esp AFTER: RTT.esp ADD: Mod1.esp BEFORE: LoadBeforeThis.esp OVERRIDE: xulAspenWood.esp AFTER: Mod1.esp ADD: Mod2.esp BEFORE: RTT.esp
というルールがあった場合、以下のように並べ替えられます。
Mod2.esp RTT.esp Mod1.esp xulAspenWood.esp LoadBeforeThis.esp
このようなルールを書く場合、userlistのルール適用順序のちょっとした違いが並べ替え結果に重大な差異をもたらす可能性があることに注意してください。
Modのメッセージを編集するのがお望みでしたら、BOSSメッセージ形式を理解するのは重要です。メッセージフォーマットは2種類の形式があり、どちらを使っても構いません。Userlist経由で追加できる4つのメッセージタイプはそれぞれが形式に応じてメッセージシンボルやメッセージキーワードで始まります。シンボルやキーワードのあとにメッセージが書かれます。メッセージ文自体は単なるテキストです。ただし、Bashタグ提案コメントにはタグ提案のための特別な構文があります。各メッセージタイプのためのメッセージシンボル/メッセージキーワードは以下の通りです。
種類 | シンボル | キーワード |
Bashタグ提案 | % | TAG: |
一般的なコメント | ? | SAY: |
導入条件 | : | REQ: |
非互換情報 | " | INC: |
% {{BASH:'''提案するタグをコンマで区切って書く'''}} コメントがあれば記入
または
TAG: {{BASH:'''提案するタグをコンマで区切って書く'''}} コメントがあれば記入
例:
% {{BASH:Names,Graphics}} to prevent changes being lost when using overhauls.
または
TAG: {{BASH:Names,Graphics}} to prevent changes being lost when using overhauls.
<メッセージシンボル> コメント
または
<メッセージキーワード> コメント
例:
? Adding a general message.
または
SAY: Adding a general message.
ちなみに、メッセージの形式はひとつのユーザールールの中で混在させるのは問題にはなりません。
どれかひとつの形式にしたらすべてそうしなければならないわけではないのです。