The Elder Scrolls(ザ・エルダー・スクロールズ)シリーズには地理、歴史、人種、神々、神話など膨大な量の設定が存在します。
これらの情報はゲームの中に存在する本に神話、歴史書、旅行案内といった形で記されており、プレーヤーも自由に読むことができます。「Morrowind」(モロウインド)、「Oblivion」(オブリビオン)、「Skyrim」(スカイリム)にはそれぞれ300冊以上の本が存在しています。
The Elder Scrolls世界の設定や、これまでの作品群のストーリーを知ることで、「Skyrim」をより楽しむことができるでしょう。
The Elder Scrollsの物語は、ムンダス(Mundus)星系の惑星ニルン(Nirn)上の大陸タムリエル(Tamriel)が舞台です。ニルンはマッサー(Masser)とセクンダ(Secunda)という大小2つの月を持っています。
ニルンにはタムリエル以外にも幾つかの大陸があります。
他にもキャスノキー(Cathnoquey)、エスロニエト(Esroniet)、パンドネア(Pyandonea)、ロスクレア(Roscrea)、トラス(Thras)、イネスレア(Yneslea)等の大陸が存在する様ですが詳しいことは分かっていません。
タムリエル大陸は9つの地方で構成されています。
第三紀初めに成立したImperial(インペリアル) 中心の Third Empire(第三帝国)は、Imperial Cityを首都としてTamriel大陸全てを支配していました。
皇帝位はTiber Septim(タイバー・セプティム、のちのタロス)を初代とするSeptim朝の皇帝により代々継承されてきましたが、 Oblivion Crisis(オブリヴィオンの動乱)により断絶しました。
実際に政府を率いていたのはElder Councilという皇帝により選ばれた少数の元老たちで、Imperial以外の種族も含めた全Tammrielの貴族などで構成されていました。
法の制定など大きな権限を握るほか、皇帝が政務をとれない場合には元首職を代行することもありました。皇帝にはElder Councilの決定に対する拒否権が与えられていました。
Cyrodiil以外の地方における第三Cyrodiil帝国の影響力は、地元の支配階級と複雑にせめぎ合っていました。
Cyrodiilから離れるほど帝国支配も緩んでおり、独立を企てる者も多かったようです。
現在のTamriel(タムリエル)の文明世界には合計4つの人種と、人間の言葉を話す二足歩行の動物が6種存在しています。非文明地域には知られざる種族が隠れ住んでいるかも知れません。
Imperial(インペリアル)、Breton(ブレトン)、Nord(ノルド)、Redguard(レッドガード)が人間(Men)、Altmer(アルトマー、ハイエルフ)、Bosmer(ボズマー、ウッドエルフ)、Dunmer(ダンマー、ダークエルフ)、Orc(オーク、オーシマー)がエルフ種(Mar)、Argonian(アルゴニアン)、Khajiit(カジート)が獣種(Beastfolks)です。
Skyrimにおける位置づけは、GameData/種族を参照のこと。
作中で主に使われている言語はImperialの言葉です。英語では幾つかの単語をTES世界の固有名詞に入れ替えています。
例えばEarth→Nirn、Hell→Oblivionなどで、What in the hell is that?(いったいあれは何だ?)はWhat in Oblivion is that?となります。
Tamriel 大陸がある惑星 Nirn の属する世界 Mundus は、神々により創造されたと伝えられています。これらの神々の多くは Tamriel において崇拝され、同時に恐れられてもいます。
信仰する神々は、地域や種族によって様々です。複数の種族により崇拝されている神もあり、その場合、神の名前は言語により異なることもあります。
Alduin(世界を食らう者):AlduinはNordにおけるAkatoshの変形であり、Nine Divines(九大神)における一方とは表面的にしか似ていない。一例として、Alduinの仮名である「世界を食らう者」は、この世界を創るために前の世界を破壊した、荒れ狂う恐怖の炎の嵐として描いている神話が由来である。Nordたちはすなわちこの時間を司る神を世界の創造者であると同時に終末の先触れであると見なしている。彼はNordにおける神々の長ではなく(それに当たる存在自体Nordの信仰にはあり得ない)、不吉と恐怖をもたらす存在ではあるが、神々の源泉たる地位を担っている。とされています。しかしこれ以外に「TES4: Oblivion」までの過去の作品ではAkatoshとAlduinの関係を取り上げた資料は存在しません。
TES世界には今のところ6つの時代があります。それぞれ古い順に、夜明けの時代(Dawn Era)、エルフの時代(Merethic Era)、第1紀〜第4紀(First〜Fourth Era)と呼ばれています。いわゆる元号みたいなものであり、主に大陸または帝国上で起こった戦乱の終結に際して区切られることが多いようです。
何か出来事のあった年を表記する場合、それがいつの時代に起きた出来事なのかはっきりさせるために、時代の名前を省略したものが年号の前につく場合があります。例えば、SkyrimのHigh King(上級王)が暗殺された年は第4紀の201年ですが、これは4E 201と表記されます。
この戦争で何が起きたのかについては、次のように説明されている。
Dwemerの指導者、哲学者、研究者であるKagrenacが、世界の創造神Lorkhanの遺物である「Lorkhanの心臓」(Heart of Lorkhan)を発見、これから異常な力を引き出すことに成功し、巨大なゴーレムNumidiumやKagrenac's Tools(篭手Wraithguard、ハンマーSunder、剣Keeningから成りHeart of Lorkhanの制御装置でもある)を作った。
KagrenacはさらにLorkhanの心臓を永遠の生命の実現やChimerとの戦争に利用しようとしたために、Dwemerは種族ごと消滅した。
Lorkhanの心臓とKagrenac's ToolsはChimerの指導者たちのものとなった。指導者の一人Voryn Dagothは、これらは危険すぎるから直ちに破壊すべきだとNerevarに進言したが、Nerevarは妻のAlmalexiaや他の指導者VivecとSotha Silにも相談したいとしてVoryn Dagothにこれらを一旦預け三人のもとへと向かった。
相談を終えてVoryn Dagothの元へと戻ったNerevarに対して、Lorkhanの心臓に魅せられたVoryn Dagothの精神が異常をきたし、Dagoth Urと名乗って攻撃を仕掛けた。NerevarはDagoth Urを倒すことに成功したが、自身も深い傷を負った。Lorkhanの心臓とKagrenac's Toolsを慎重に扱い力を利用すべきだと考えたVivec、Almalexia、Sotha Silの三人はNerevarを暗殺した。
この裏切りに激怒したDeadraの神Azuraは、Chimerの肌を灰色に眼を赤に変え、この種族はDummerと呼ばれるようになった。
三人は永遠の命を有するTribunalとしてDummerの現人神となり、アーティファクトを利用してAkavirのMorrowindへの侵攻やDaedraのTamrielへの干渉を防ぐことに成功した。
以下、過去発売ゲームのネタバレ注意
3E 389年に第三帝国の皇帝Uriel Septim VIIが、Imperial BattlemageのJagar Tharnによって他の次元に幽閉された。
TharnはIllusion魔法を用いて皇帝に成りすまし、その後10年余り帝国を支配した。
Tharnの元部下で陰謀に加わらなかったために殺害されていたRia Silmaneは、自身の霊を世界につなぎとめ、3E 399年に帝国獄舎から主人公を助けだした。
主人公はTamriel全土に散らばったStaff of Chaosのかけらを集め、皇帝を救出しEternal Championの称号を得た。
名はTalinであったと伝えられている*2。
3E 405年に牢獄から解放された主人公は、皇帝の指示により工作員としてHigh Rock地方の都市Daggerfallに送られた。
主人公は、2年前にWar of Betonyが続く中で暗殺され街を彷徨っているKing Lysandusの霊を解放すること、皇帝がLysandusの妻Myniseraに宛てた親書の紛失について調査するように命じられていた。
この手紙には、Lysandusの母Nulfagaが、強力な兵器となるゴーレムNumidiumの復活の鍵となる宝石Mantellaのありかを知っているという情報が書かれていたことが判明する。皇帝はTamrielの統一のためにNumidiumを利用しようと目論んでいた。
いくつかの偶然と過失によって、手紙はGortworgという名のオークの手に渡った。
Mantellaが何なのかを知らぬまま、Gortworgはネクロマンサーの指導者でもあるKing of WormsのMannimarcoに相談した。
数百年前にTiber Septimにより乱用されたNumidiumのうち最後の一体を破壊したUnderkingがHigh Rockの地下深くの墓所で復活した。
主人公はKing Lysandusの暗殺犯を殺して王の霊を安らかにし、DaggerfallのKing GothrydからNumidiumの制御装置であるTiber Septimのトーテムを盗み出し、さらにAetheriusに隠されていたMantellaを回収した。
Hero of Daggerfallと讃えられたプレーヤーにはその後6つの選択肢が与えられ、それぞれ異なるエンディングを迎えることができる。
Daggerfallで採用されたマルチエンディングによって、続編のストーリーの作成には一工夫が必要になった。
Morrowindにおいて読むことが出来る本には、417年にWarp of the WestまたはMiracle of Peaceと呼ばれる異変が発生したと記されている。
この本によると、Mantellaが隠されていたAetheriusは時を支配する神Akatoshの霊的な空間であるため、時空の歪みによって6つ全ての選択肢が同時に発生したとされている。
…つまり主人公はNumidiumにより殺され、Daggerfallの諸王国は合併し、Bay kingsと帝国軍はオークに敗北したがTamriel全土は帝国により統一され、King of Wormsは神となり、Mannimarcoの生まれ変わりはOrder of the Black Wormの指導者となり、Underkingは自身の心臓を再び取り戻しそして死んだことになる。
3E 427年にMorrowind地方のVvardenfell島に向かう船中で主人公は目を覚ます。
皇帝Uriel Septim VIIの命令によって、主人公は牢獄から解放されていた。密書を渡すように指示されたBalmoraという街にいるCaius Cosadesは、帝国の諜報組織であるBladesのVvardenfell島における責任者だった。
Bladesに入隊し諜報活動に従事する主人公は、Vvardenfell島における奇妙な失踪と天啓に遭遇する。
不死の半神Dagoth Urとその信奉者Sixth Houseは、Heart of Lorkhanを用いてBlightの呪いと呼ばれる毒性の火山灰を撒き散らし、住民の精神を侵しMorrowindを支配しようとしていた。
Ashlandsに住む遊牧民Ashlanderたちの間では、古代の英雄Nerevarの生まれ変わりNerevarineの降臨が予言されていた。
予言ではNerevarineには7つの条件が課されていた。名の知れぬ両親の元にある特定の日に産まれ、Corprus病から癒えた経験のある者という最初の2つの条件に主人公は合致していた。
3つめの予言のとおり、Nerevarの遺物でありNerevarine以外のものが身につけると死が訪れるという指輪Moon-and-Starを指にはめ、自身がNerevarの生まれ変わりであるとの確信を得た。
Great HousesとAshlanderたちを和解させるという予言も成就させた主人公は、Tribunal TempleによってNerevarineであると正式に認められた。
Tribunalの一人である現人神のVivecに招かれた主人公はDagoth Urを葬って欲しいと依頼され、古代のアーティファクトである篭手Wraithguardを受け取った。
Dagoth Urの部下を倒して残りのアーティファクトであるハンマーのSunderと剣のKeeningを回収する。
Red Mountainの火口にあるDagoth Urの砦を訪れた主人公は、Dagoth Urによって過去の経緯を打ち明けられ、味方となるよう誘われる。
主人公はこの誘いを跳ね除けてDagoth Urを倒し、その力の源泉であったHeart of Lorkhanも破壊する。Sixth Houseは崩壊し、Morrowindは平和を取り戻した。
時は3E433年。TES3 Morrowindの6年後、TES5 Skyrimの200年前にあたる。舞台はCyrodiil(シロディール)の首都Imperial Cityにある刑務所Imperial Prisonである。
物語は主人公の入れられている牢獄を、時の皇帝Uriel Septim 7世が訪れるところから始まる。
皇帝の護衛組織であるBladesの話によれば、なんでも皇帝の息子達が相次いで暗殺されているらしい。
皇帝の身も危険なので、帝都を秘密裏に脱出しようとしているのだが、その抜け穴が主人公の牢獄の中にあるというのだ。
皇帝の予知夢に導かれる形で、一行と行動ともにすることとなった主人公。しかし次々と襲いかかる暗殺者によってBladesは1人また1人と脱落し、ついには皇帝までもが殺されてしまう。
死の直前、皇帝は主人公にAmulet of Kingsという秘宝を手渡し、Bladesの大師範Jauffreに届けるよう依頼。それは初代皇帝と神Akatoshとの契約の印であった。
抜け穴を独り脱出した主人公は、Amulet of KingsをJauffreに届けることにした。
秘宝を受け取ったJauffreはMartinという皇帝の私生児が存在することを明かし、彼を探し連れてくるよう依頼。
こうしてMartinの住むKvatchを訪れることとなった主人公。途中、暗殺者と手を組むDaedra PrinceのMehrunes Dagonが召喚したOblivion Gateを破壊するなど紆余曲折があったものの、
何とか次期皇帝MartinをBladesの本拠地まで連れて行くことに成功。しかしその頃、Amulet of Kingsは暗殺者グループの手に落ちていた。
Cyrodiil各地で無数のOblivion Gateが開き始め、帝国存亡の危機が到来する。
主人公達は帝都で、Mythic Dawnというカルト教団が暗殺者を送り込んでいることを突き止める。
魔術大学の支援を受け、主人公は教団の本部に潜入、Amulet of Kingsを奪還しようと試みるも、教団の総帥もろとも取り逃してしまう。
本部にあった秘本、及び、得られた情報から、教団の総帥Mankar Camoranが一連の事件の首謀者であることが判明する。
Bladesの本拠地でMartinが事態の打開を図る一方、主人公は各地のGateを閉じて回りながら、Amulet of Kings奪還の為にCyrodiil中を奔走する。
後に伝説となるような探検と戦いののち、ついにMartinがMankar Camoranが潜む次元Paradiseへの通路を開くことに成功。
Paradiseに突入した主人公はCamoranを探し出して打ち倒し、 Amulet of Kingsを奪還する。
Amulet of Kingsを受け取ったMartinはすぐさま、帝都へと戻り、Oblivion世界との障壁を再構築すべく、Dragonfireを灯す準備に取り掛かる。
しかし時すでに遅く、首都のど真ん中にOblivion Gateが開き、Daedraの大軍と、Mehrunes Dagonに攻めこまれてしまう。
万策尽きたかに思えたこの状況に、Martinは自らの命を犠牲にすることを決意。Amulet of Kingsを砕きAkatoshの化身となったMartinは、Mehrunes Dagonを打倒、邪悪な勢力をOblivionへと追い返した。
再び平和な日々が戻ってきたCyrodiilではあったが、そこには皇帝の姿も、皇帝の血を引く者も誰一人としていなかった。
こうして長い第3紀には終止符が打たれ、これ以降の帝国の運営はBladesと帝国議会に引き継がれた。